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管理栄養士が勧めるおやつ(間食)の選び方

こんにちは。

普段色々な方とカウンセリングをさせていただいていると、3食の食事以外で取る間食についてたくさんご質問をいただきます。

食事はもちろんですが、間食もポイントを知った上で選ぶことができるとさらにパフォーマンスアップに効果的です!

(お食事については前回のお惣菜の選び方についてもぜひご覧くださいね。)

今日は脂肪を増やさないようにすること、疲労回復や筋力維持につながること、この2点に着目して、間食の選び方についてお伝えします。

成長期のお子様にもおすすめです^^

おやつ(間食)を選ぶ3つのポイント

① たんぱく質が含まれるもの
筋肉はもちろん、ホルモン、酵素、肌や爪、髪などあらゆるものの原料となるたんぱく質。こまめに摂ると吸収率が上がるため、パフォーマンスを上げたいアスリート、痩せやすい身体を作りたい方、脂肪を増やしたくない方にもおすすめです。幸せホルモンと言われるセロトニンの原料もたんぱく質なので、ストレスコントロールにも重要な役割を担っています。
例)ゆで卵、チーズ、高たんぱくヨーグルト、無調整豆乳、枝豆、小魚(アーモンドフィッシュ)、煎り大豆など。

(※たんぱく質については過去のこちらの記事もご覧ください。)

② 果物
ビタミン、ミネラルが豊富な果物。水分も多いので満足感もあり、おすすめです。ビタミンCは抗酸化栄養として知られています。身体を酷使しているアスリートにも積極的にとっていただきたい栄養素です。ただ、果物に含まれる果糖は一番脂肪に変わりやすい糖質なので、摂る時間帯には注意していただきたいです。夜遅い時間帯は避けられると理想です。ドライフルーツも手軽に買えて良いですが、砂糖が添加されていないものを選べるとなお良いですね^^

例)たんぱく質の代謝に必要なビタミンB6が含まれるバナナ。

  ビタミンCが豊富な柿、オレンジ、いちご、キウイフルーツなど。

③ アーモンド、カシューナッツなどのナッツ類
良質な資質が含まれるナッツ類も間食にはおすすめです。またアーモンドには抗酸化栄養や血管を拡張し、血流をよくしてくれるビタミンEが多く含まれていますので、疲労回復や代謝アップなどにもおすすめです。塩が添加されていない素焼きがおすすめです。

今回ご紹介したものは遺伝子検査の疲労・ストレスにリスクがある方や、筋損傷にリスクがある方にもオススメのものです。

また、コンビニでも買えて手軽に取れるものばかりなので参考になれば幸いです。

ご自身の先天体質を知り、パフォーマンスアップや怪我の予防にをしていきましょう。

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スポーツと食事の関係性を考える 〜スポーツ栄養基礎⑥ 食物繊維〜

こんにちは。

アスリートにとって絶対に切り離せない食について、パフォーマンスを上げるための選択肢を広げるためにお伝えできたらと思っています。

今回は食物繊維についてです。

前回の記事はこちら

食物繊維は身体の調子を整える上で非常に大事です。

普段カウンセリングをしていて摂ったほうが良いということはご存知の方が多いですが、どんな働きがあるのか、どれくらい摂るのが良いのかなど詳しくはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

今回は食物繊維の働きや摂ることのメリットなどお伝えします。

・食物繊維とは

食物繊維は炭水化物の一種で、「ヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分」と定義されています。

水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維に分類されます。

特定保健用食品(トクホ)として販売されている商品の多くに「難消化デキストリン」と呼ばれる成分が配合されています。

この難消化デキストリンも食物繊維の一つであり、糖質・脂質の吸収を抑えてくれる商品となっています。

・食物繊維の役割

食物繊維は消化・吸収されずに消化管を通り、腸に到達しますが、その過程で機能を発揮します。食物繊維の役割は大きく分けて以下の2つです。

① 腸内環境を改善する

不溶性食物繊維は、腸の働きを刺激し、排便を促します。腸内の糞便の滞留を防ぎ、有害物質の生成を防ぎます。腸内環境が荒れると、食べたもの吸収もスムーズではなくなります。また腸内環境とアスリートには深い関りがあることは多くの研究でも明らかになってきておいます。腸内環境を整えることはアスリートには必須になりますね。

② 血清コレステロールや血糖の上昇を防ぐ

水溶性食物繊維の粘性が腸管のグルコースの吸収を低下させます。糖質や脂質はゲルに取り込まれることで、拡散しづらくなり、消化・吸収が遅れ、それによって吸収を防ぎます。

ウエイトコントロールが大事なアスリートも多いと思いますし、日常生活で、血糖値が急激に上がることは、身体にも大きな負担をかけてしまうことになります。疲労感や倦怠感、気分のムラやイライラにも繋がりますので、しっかり水溶性食物繊維を食事の前に摂ることがポイントになりますね。

食物繊維の整理作用について

不溶性食物繊維

働き→便秘の予防、改善、有害物質の排泄作用

種類(食品)

セルロース(穀類、豆類、野菜)

ヘミセルロース(穀類、豆類、野菜、海藻類)

ペクチン(野菜、未熟果物)

リグニン(豆類、穀類のふすま、野菜、ココア)

イヌリン(ゆり根、ごぼう、キクイモ)

キチン(カニ、エビの殻)

水溶性食物繊維

働き→血糖値や血清コレステロールの上昇を防ぐ、腸内環境の改善

種類(食品)

ペクチン(果物、特にりんごや柑橘類の皮、野菜)

グアガム(ある種のマメ科の植物)

アルギン酸(昆布、わかめ)

グルコマンナン(こんにゃく)

・食物繊維の摂り方

食物繊維は野菜、海藻類、キノコ類などに多く含まれます。野菜に多いとはいえ、生野菜サラダばかりではかさが多く、量がなかなか取りにくいという方は煮物やおひたしなど、火を通したほうがかさが減ってたっぷり食べられます。

豆類、乾物、芋類などにも豊富なので、これらを使ったおかずを取ることができると良いですね。また、ご飯は押し麦や玄米、雑穀入りに、パンは全粒粉のパンやライ麦パンにすると効果的にとることができます。

・1日の理想の摂取量は?

(※食事摂取基準の表入れる)

成人男性だと20g/日以上、成人女性だと18g/日以上が必要です。

1日3食と考えると1食6g以上の摂取が理想ですね。

<食物繊維を多く含む食品>

ごぼう1/2本(100g)→5.7g

かぼちゃ120g→4.2g

りんご1個(300g)→3.6g

押し麦2/3カップ(70g)→6.7g

おから 卯の花炒り1食分(50g)→5.8g

・取りすぎた場合

食物繊維は、食品から摂る限り、過剰症の心配はありません。しかし、サプリメントなどで単一の食物繊維を多量に摂ると、下痢を起こすことがあります。

・不足した場合

食物繊維が不足すると、便秘や痔などになります。さらに、腸内でつくられた有害物質が長く留まることで腸内環境が悪化し、発ガンのリスクが高まります。

・まとめ

食物繊維を生かし、腸内環境を整えること、血糖値の乱高下を防ぐことで、ウエイトコントロールがしやすくなったり、怪我を防ぐことに繋がります。

特に血糖値が上がりやすい体質の方、一度上がると下がりにくい体質の方は特に食物繊維を意識してとることができると良いですね。

遺伝子検査を受けて、自分自身の先天体質を知り、効率よくアプローチしていくことが理想の身体への近道です。

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スポーツと食事の関係性を考える 〜スポーツ栄養基礎③ たんぱく質〜

アスリートにとって絶対に切り離せない食について、パフォーマンスを上げるための選択肢を広げるためにお伝えできたらと思っています。

今回はたんぱく質についてです。前回の記事はこちら

パフォーマンスを上げるため、怪我をしない身体を作る上で非常に大事なたんぱく質

たんぱく質がアスリートにとって重要であるということをご存知の方は多いかと思います。

ただ、どんなものからどういうバランスで摂ったら良いのか、どれくらいの必要なのか、どのタイミングで取ることができれば効率が良いかということまでしっかり理解されている方はあまり多くないかなと感じています。

さらに筋肉のつきやすさ、肥大しやすさなど個人差があるので、自分自身の体質や先天的なものを知った上で摂取の仕方を意識していけると効率よくパフォーマンスを発揮していけると考えています。

たんぱく質について

たんぱく質は身体を作る上で必要な栄養素ですが、特に骨格筋の原料というイメージはみなさんお持ちかなと思います。

私たちの身体にある骨格筋は体重の約40%を占めています。

スピードパワーが求められる競技ではその量を増加させることが非常に大切です。

また、たんぱく質=筋肉だけではありません。

代謝に関わる酵素やメンタルに関係しているホルモン、疲労回復怪我のリスクに関わる血管の質も、良質なたんぱく質をどれだけ取れるかがポイントになります。

たんぱく質の最小単位はアミノ酸です。

そのアミノ酸がいくつも繋がってできています。

摂取したたんぱく質は消化酵素で分解され、小腸で吸収されます。

体内で合成ができない必須アミノ酸と合成できる非必須アミノ酸があります。

筋肥大の仕組み

筋肉はたくさんの筋繊維が束になってできています。筋肉が肥大するということは

①筋繊維一つ一つを太くすること

②筋繊維の数を増やすこと

のどちらかもしくは①②両方が生じていることになります。

筋力トレーニングを継続して行うと、1本1本の筋繊維が太くなることはよく知られていますね。

筋力トレーニングというのは細胞の中のたんぱく質の合成を増加させる刺激となります。

たんぱく質の摂り方

日々、私たちの身体の中ではたんぱく質の合成と分解が繰り返し行われています。

その量は同じくらいであると言われているため、体たんぱく質量はほぼ一定に保たれていますが、アスリートで筋肉を肥大させたい場合には、分解する量に比べて合成する量が上回らなければいけません。

特にトレーニングを終了した後24時間は筋たんぱく質の分解が亢進した状態が続くため、そのまま栄養を摂らないでいると分解量の方が大きくなり、筋肥大が生じないと言われています。

筋肉を落とさないためにトレーニング後できるだけ早く摂取することが理想です。トレーニング後の摂取量は現在のところ、20〜30gが推奨されています。

たんぱく質1日の理想の摂取量は?

1日の摂取量は、体重1kgあたり1.2~2.0g(競技特性や個人差があるため幅をもたせてあります)が推奨摂取量となっています。

IOC,ACSM,ISSNが発表している見解です。

この1日の摂取量をどのタイミングでとるかというところですが、3回の食事と間食などで均等に分けながら毎回20g前後摂取することができると望ましいと言われています。

一度にたくさんの量を摂るよりも分けて色々な食品から摂ることができると良いですね。

▼食品から摂取する場合

たんぱく質が含まれる食品は肉、魚・魚介類、卵、大豆製品、乳製品の5種類です。

これらの中から色々な食品を組み合わせて摂取することが理想です。

具体的な量に関しては以下の通りです。

・肉100g→20g(お肉は脂身が多い部位だともっとたんぱく質量が減ります。)

・魚1切れ(約100g)→20g

・卵1個→7g

・納豆1パック(40g)→6g

・豆乳1カップ(150cc)→5g

・プロセスチーズ1個(15g)→3g

・木綿豆腐1丁(300g)→20g

また、お肉ばかりに偏ってしまうと脂質も一緒にたくさん摂ってしまうことになります。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよく摂ることをおすすめします。

具体的には動物性たんぱく質:植物性たんぱく質=1:1が理想です。

寝る前のたんぱく質摂取は?

就寝中は空腹の状態になり、筋たんぱく質の分解が進みます。

そこで、就寝前にたんぱく質を摂取し、就寝中にたんぱく質合成を高める方法が提案されています。

1日の摂取量の範囲内でいかに就寝中のたんぱく質合成を高めるかがポイントです。

まとめ

ぜひこれらを参考に現在摂取しているたんぱく質量やたんぱく質の種類などを振り返っていただけると幸いです。

筋肉のつきやすさ、肥大しやすさ、筋肉の怪我のしやすさなど個人差が大きい部分です。

遺伝子検査を受けて、先天的な自分自身の体質を知り、効率よくアプローチしていくことがパフォーマンスアップ、理想の身体になる近道と考えています。