管理栄養士が教える食事のレパートリーの広げ方
2020/08/08
BLOG
こんにちは、管理栄養士の大野公子です。
今回は、ビタミンの話をした時に簡単にしか触れられなかった、ビタミンDについて、より深くお伝えしていきます。
特に、最近の研究で明らかになってきた、ビタミンDの免疫力やストレス緩和について、ご紹介していきます。
免疫機能には、病原体の侵入をいち早く察知して対応してくれるものと、前回の経験を活かして病原体を攻撃してくれるものとあります。
ビタミンDは、前者の時に活躍する、病原体や老廃物を食べて掃除してくれるマクロファージという免疫機能を活性化してくれることがわかってきました。
さらに、ビタミンDは細菌やウイルスに強い物質を作り出すことで、身体のバリア機能を高めることがわかってきました!
そのため、ビタミンDを十分に摂取することで、風邪やインフルエンザを予防することができるともいわれています。
また、アスリートの場合は、マクロファージが運動をすることでたまった老廃物を掃除してくれることで、リカバリーも早くすることが期待されています!
ストレスを回復させるために必要といわれているセロトニン。
幸せホルモンといわれる、セロトニンは、日光に当たることで合成されます。
ビタミンDは、セロトニンを脳内で体内で合成できない必須アミノ酸であるトリプトファンから合成するのを促進してくれることがわかってきました。
また、セロトニンは、集中力ややる気に関係するドーパミンの調整もすると言われており、精神を安定やさせるはたらきがあります。
先天体質でストレス・疲労にリスクのある方はビタミンDも意識していきましょう!
ビタミンDが含まれる食品は魚類、きのこの2種類です。
これらの中から色々な食品を組み合わせて摂取することが理想です。
具体的な量に関しては以下の通りです。
・鮭1切れ(約80g)→25.6μg
・ブリ1切れ(約80g)→6.4μg
・サンマ1尾(約100g)→14.9μg
・しらす大さじ2(10g)→6.1μg
・干し椎茸2個(6g)→0.8μg
・椎茸2個(25g)→0.1μg
・エリンギ1個(25g)→0.3μg
魚は少なくとも1日1回はメインのおかずとして食べるようにしましょう。
ビタミンDは、日光(紫外線)に当たることで皮膚から合成することもできます。
紫外線に当たる時間が長いほどと体内のビタミンD濃度は濃くなります。
そのため、今のような冬場は紫外線量が少ないため、ビタミンD濃度は低くなります。
ビタミンDは、筋肉や骨の怪我予防にも繋がる大切な栄養素です。
冬の今こそ、手や足だけ1日15分程度を目安に日光に当たる習慣をつけ、
積極的にビタミンDが豊富な魚類をしっかり食べましょう!